小学生向けプログラミング

教科書がひどい!?学校のプログラミング教育の問題点とは?

こんにちは『プログラミングの王子様』編集部です!

ママ

小学校でプログラミングが必修化されたっていうけど。
何をやっているの?実態がわからない!

2020年から小学校でのプログラミング教育が必修化しましたが、コロナによる混乱とバッティング。

「正直、実態がわからない…」というお父さん・お母さんも多いのでは?

この記事では、小学校のプログラミング教育の実態と、その問題点についてご説明します。

プログラミング教育必修化の背景と理由

そもそも、なぜ小学校のプログラミング教育が必修化されたのでしょうか?

必修化の背景:新たな社会の到来

プログラミング教育必修化の理由は、文部科学省が発表した「小学校プログラミング教育の趣旨と計画的な準備の必要性について」(PDF)を読んでみるとわかります。

そこには、プログラミング教育必修化の背景には、2つのポイントがあると記載されています。

  1. 少子化による急激な人口減少とIT技術の発展により「新たな社会」が到来
  2. 子どもの「変化に適応する力」を育む必要性が出現

つまりは時代のニーズに対応するため、ということです。

「新たな社会」と「変化に適応する力」とはいったい何なのか、具体的なところを見てみましょう。

<予測される未来>

  • IoT、ビッグデータ、人工知能(AI)、ロボットなど技術革新による「第4次産業革命」
  • サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)が高度に融合
  • 今後10年~20年程度で半数近くの仕事が自動化される可能性
  • 人工知能の発展で2045年以降は人間の脳では予測不可能な未来が到来

<新たな社会>
=上記のような未来に向けて人々の働き方やライフスタイルが変化していく社会

<変化に適応する力>
=予測できない変化を前向きに受け止め、主体的に向き合い、自らの可能性を発揮し、よりよい社会と幸福な人生の創り手となるための力

これから社会が大きく変わるよ、仕事も生活も変わるよ、予測不可能な未来が来るよ。ということは、これまでの暗記型教育ではその変化に対応できるような人間を育てられないんじゃない?という、現状への危機感のようなものが感じられますね。

必修化の必要性:新たな社会を生き抜く力

このような危機感を背景にさけばれたのが学校教育におけるプログラミング教育の導入です。

文科省の考えとしては、プログラミング教育とは、IT化社会を理解すると同時に、変化に適応する力を育むことが可能である、一石二鳥の教育なのです。

前出の「小学校プログラミング教育の趣旨と計画的な準備の必要性について」(PDF)では、小学校からプログラミング教育を導入する理由を、以下の様に説明しています。

  • コンピュータの仕組みを知ることでコンピュータを活用できるようになるため
  • コンピュータを活用する能力は将来の職業に関わらず極めて重要となるため
  • 子供の可能性を広げるため(将来社会で活躍するきっかけとなるため)

これからの社会を生きていくために必要な教育として、プログラミング教育は位置づけられているのです。

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プログラミング教育のねらい

学習指導要領には、小学校、中学校、高校、それぞれでどのようにプログラミング教育を充実させるべきか記載されています。

小学校の段階で行われるプログラミング教育の狙いは、主に以下の3点におかれています。

  1. 「プログラミング的思考」を育む
  2. 情報社会を理解し、情報活用能力、主体的問題解決能力を育む
  3. 各教科の学びをより確実なものにする

小学校でのプログラミング教育は、プログラミングの技能を習得すること自体がねらいではないのです!もっと大きな枠ぐみというか、思考、能力、態度、学び、そういったところに重点がおかれています。

上記3点のそれぞれについて解説します。

プログラミング的思考を育む

一番の要である「プログラミング的思考」については、以下のように定義されています。

プログラミング的思考とは

自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組み合わせが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力

小学校プログラミング教育の手引」より
 

もう少しわかりやすく言うと、手順を論理的に分解する力、です。

たとえばカレーを作ろう!となったら「まず材料を切る」「つぎに材料を煮る」「最後にカレールーを溶かす」と手順を分解しますよね。それと同じことです。

この手順をもとにカレーをつくってみて、上手くいかなかった場合、材料の切り方が細かすぎたかな、煮る時間が短かったかな、ルーを溶かすときに一旦火を止めないといけなかったかな、等、試行錯誤しますよね。

このように、目的に対して論理的にアプローチする思考力、それがプログラミング的思考です。論理的思考力、ということもあります。

この力を育むことで、将来未知の問題に出くわしたときにも論理的に考え、問題解決できるようになってほしい、そういう願いが込められた「ねらい」です。

情報社会への理解を深める

プログラミング教育をすることによって、今現在の情報化社会がどのようになりたっているか理解しましょう、ということもひとつの「ねらい」になっています。

「情報社会の理解」の中には、ネットリテラシー教育など、情報との付き合い方も含まれます。

また、情報社会において重要な情報活用能力、主体的に問題解決に取り組む力、といったものもプログラミング教育を通じて育みたい力として考えられています。

各教科の学びを確実にする

プログラミング教育が必修化されたといっても、プログラミングという教科が作られたわけではありません

小学校においては、算数や理科、「総合的学習の時間」の中で、プログラミング教育を実施しましょう、ということになっています。

従来の授業は、先生が黒板の前に立ち、板書をし、子供たちがその板書をノートに写し、といった、受け身的学習です。そこへプログラミング教育を絡めることで、主体的に試行錯誤しながら学習に取り組み、より深く理解する、そういった効果が期待されているのです。

教科書がひどい!? プログラミング教育の実態

「プログラミングの教科書」はない!

必修化と聞いて、プログラミングの教科書や、時間割にプログラミングが加わるのをイメージした方も多いのではいないでしょうか?

SNSでも、教科書ではないテキストの一部が切り取られ「ひどい内容だ」と非難される残念なケースがありました。

実際は今の所「プログラミング」という教科は存在しないので、算数や理科、総合などの時間で、各教科の学習内容に合わせてプログラミングを取り入れる形でプログラミング学習は行われています。

例として、3年生の算数の教科書の1ページをご紹介します。

これは算数の問題をプログラミング的に考えるとどうなるか、といった内容ですが、他にも理科の実験にプログラミング教材を使うなどの取り組みがなされていたりします。

何年生から教えるか、何時間教えるか、どの教科でどのように取り組むか、等は各学校に任せられているのが実情です

文科省によるプログラミング教育ポータルの「2020年度から使用される教科書の中のプログラミング」では、学校現場での様々な事例が紹介されているので、現場の実例、実態を知りたい方は是非ご覧になってみてください。

国レベルでプログラミング学習が必修化されたものの、その内容は学校任せ、ということで、いかにも問題がおきそうな状況ですよね…実際、我が子の通う学校でも、コロナ禍の影響もありリモート授業やオンライン学習など急速に導入し始めていますが、現場の混乱が伝わってきています。

教えられる先生がいない!

予算的なことをのぞけば、これが一番の問題ではないでしょうか。

プログラミングの先進校では専門家を呼んで授業をするなどのケースもあるようですが、小学校においては基本的には担任の先生が授業の一環としてプログラミング学習を行っていると思います。

2020年にLINEみらい財団が全国の小学校教員を対象に行ったアンケートによると、必修化に対して不安を感じている教員は全体で7割以上でした。

出典:LINEみらい財団、プログラミング教育必修化に関する調査を実施 不安を感じている教員が7割以上、特に20-34歳の若い世代は約9割

不安の合計値、若い人ほど高いですね。きっと「若いんだから任せた」となることを恐れているのでしょうね。

また、現場のブラックさがしばしば指摘される教育現場において、プログラミング教育対応はさらなる負担増となるのではないかといった懸念も感じられます。

保護者側からしてみれば、教員の熱意や知識によって授業の質が左右されるのではないかという不安もあります。

我が子の通う小学校の例でいえば、実際に授業で教えるのは担任の先生ですが、技術的なサポートは企業ががっつり入ってきています。自治体の意識や予算も関係してくるところなので、難しいですね。

ネット利用の加速で危険増!

SNSをはじめ、インターネットトラブルが続出する中、子どもがネットを使い始めることに抵抗感があるお父さん・お母さんも多いと思います。

実際に、子どもにも情報リテラシーは必須です。小学校でも、情報リテラシーに関する授業を行う、学校から貸与するコンピュータには閲覧制限がかかっているなど、対策をとっているところが多いです。

同時に、日頃から家庭でも声かけをすることが、とても重要です。

最新のインターネットトラブルの事例集も公開されているので、何気ない行動が大きなトラブルに発展する可能性があることを、しっかり伝えましょう。

以下のようなサイトが参考になります。

#NoHeartNoSNS(ハートがなけりゃSNSじゃない!)

安心ネットづくり促進協議会: もっとグッドネット

コンピュータとよい関係をもち、前向きに活用するためにも必ず押さえておきたいですね!

本格的なプログラミングは学ばない!

先述の通り、小学校のプログラミング教育のねらいは「プログラミング的思考」を育むことにあります。

プログラマー養成が目的ではないので、本格的なテキストコーディングなどは必修化の対象外です。

もし、本格的にゲームやアプリを作りたい、ロボティックスを学びたい、という場合は、プログラミング教室に通うことをおすすめします。教室によっては現役のIT技術者が講師をつとめていたりなど、より実践に近い学びを提供しているところもあります。

そこまでではないけれど、でももう少しちゃんとプログラミングをやってみたい、学校で取り組む前に先取学習したい、という場合は、家庭学習で無料で学ぶ方法もあります。詳しくは以下の記事を参考にしてくださいね!

【無料でできる!】おうちでプログラミング教育【小学生向け】 こんにちは『プログラミングの王子様』編集部です! ママ プログラミング教育、気になる!家庭学習にも取り入れてみたいけれど、何から...

まとめ

これまで、小学校でのプログラミング教育、必修化の背景やねらい、問題点を見てきました。

まとめると、以下のようになります。

  • プログラミング教育は「新たな社会」に適応する力を育てるために必修化された
  • 必修化の狙いは「プログラミング的思考」を身につけることにある
  • 小学校では各教科の学びにプログラミング教育を取り入れるなどしている
  • 必修化に不安がある教員は7割、教員不足など課題あり
  • 情報リテラシーは学校任せにせず、家庭でもしっかり教えるとより安心
  • 実践的プログラミングを学びたい場合はプログラミング教室を活用しよう

プログラミング教育が必修化されたのは2020年、まだ日が浅いですね。注目を集めている分、各方面から様々な意見が出ている、というのが現状かと思います。

なにやら問題が多そう…という印象は、そうした現状からくるものでしょう。

個人的には、プログラミング教育は、やらないよりやった方がいいと思います。文科省が言うように、身近なコンピュータの仕組みを知り、コンピュータに使われるのではなく使う側に立つ、というのは、子供の未来にとって意味あることだという気がします。

なにより、プログラミングの授業に参加している子供たちは本当に楽しそうです!

プログラミングの必修化について必要以上に心配するのはやめて、この国としての新たな取り組みを見守っていくのもいいのではないかな、と思います。

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